第二部　明治編　～順風満帆～　明治27年～明治44年

30．貴顕のご宿泊

3ホテルの中では、「京都ホテル」はなんといっても、先輩格でしたから、客筋がよいといえましょう。宮様方がよくご利用になりましたし、外国の皇族方もしばしばお迎えしました。

このほかでは、イギリスのコンノート殿下が「都ホテル」に泊まられて、宴会を「京都ホテル」で開かれた例があるくらいのものでしょうか。

28年 5月 閑院宮載仁親王殿下
  12月 華頂宮博恭王殿下
29年 1月 山階宮菊麿王殿下
30年 2月 山階宮菊麿王殿下
31年 4月 華頂宮・山階宮
  7月 ロシア大公キリル親王殿下
  10月 イタリア皇姪チュラン殿下
32年 1月 イギリス・ベレスフォード卿
33年 4月 フランス貴族クロクケリー氏
34年 2月 ロシア皇族ウォルコンスキー親王、同妃両殿下
  5月 山階宮
  9月 華頂宮
  10月 山階宮
35年 6月 ロシア大公ウラジミロウイッチ殿下
  7月 山階宮
  9月 閑院宮
    清国・載振殿下
36年 1月 シャム皇太子
  5月 清国・載振殿下
  7月 閑院宮
  12月 インド王族ガバラダー、同妃両殿下
37年 10月 ドイツ皇族アントン両殿下
38年 4月 閑院宮、ドイツ皇族アントン両殿下
  7月 アメリカ・ルーズベルト大統領令嬢アリスさん、タフト陸軍卿
  9月 韓国大臣・閔永綺
  10月 イギリス東洋艦隊司令官長官ノーエル提督、同夫人、令嬢
  12月 東郷平八郎大将、京都駅楼上の「京都ホテル」洋食店で食事（3日間の記念割引）
    山階宮
39年 1月 清国・載振殿下
  4月 イタリア皇族ウジッチ殿下
  5月 シャム皇族チアイシー殿下
  9月 ドイツ皇族ルイス公
  12月 インド王族カイクワード王
40年 1月 デンマーク・ワルデマール親王、ギリシャ・ジョージ親王両殿下
  2月 山階宮
  3月 アフガニスタン王、オブニブカン殿下
    伊藤博文韓国統監
    ブース救世軍大将
  10月 アメリカ・タフト陸軍卿
  12月 清国答礼大使・溥倫貝勒殿下
    韓国皇太子・英親王殿下、答礼大使・李載晃殿下
41年 1月 伏見宮博恭殿下
  8月 コッホ博士夫妻
42年 9月 梨本宮守正、同妃両殿下
43年 3月 清国・載濤殿下
  5月 オーストリア・ハンガリー両国貴族団12名
    インドバロダ国王マハラジャー殿下
  7月 アメリカ・ジッキンソン陸軍卿、同夫人、令嬢
    インド王、マルジュー殿下

コンノート殿下

コンノート公（1883～1938）イギリスの皇族。南アフリカ総督。明治39年に明治天皇、大正7年には大正天皇にガーター勲章捧呈のため来日。

31．日露戦争29．三ホテルの競争

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